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「ジュニア」「ジュニアパーソナル」の同じところ、違うところ【新しいヤマハの児童期コース】

ヤマハ音楽教室は、順次コース改定が行われており、2024年度幼児科2年目のお子さんから、新しいジュニアコースに進級することになります。

細かく分かれていた以前のコースと比べ、とてもシンプルなコース設定となり、
「ジュニア」「ジュニアパーソナル」「ジュニア専門コース」の3種類になります。

今回は、「ジュニア」「ジュニアパーソナル」について解説していきます。

「ジュニア」「ジュニアパーソナル」違うところ

まずは2つのコースの違いについて解説していきます。
大きな違いは
①レッスンの形態がグループか個人か
②アンサンブルがあるかないか
です。

レッスン形態、レッスンの時間について

「ジュニアパーソナル」は月3回、1回30分の個人レッスン、
「ジュニア」は月3回、1回60分のグループレッスンに個人レッスンを組み合わせる形のレッスンになります。

個人レッスンを組み合わせるとはどういうことかと言うと、月0回から月3回までの間で、好きな回数を各ご家庭が選択するということです。

月0回ならグループレッスンのみ、
月1回ならグループレッスンに加えて1回30分の個人レッスンを月に1回併用、
月2回・3回ならそれぞれ月に2回、3回併用していく形になります。

「ジュニア」併用個人レッスンの注意点

基本的には好きな回数を選択できるのですが、空いているレッスン枠がないと希望通りにレッスンできない可能性もあります。

よくあるパターンとしては、
・個人レッスンはグループと違う曜日になる
・空き枠の関係で個人レッスンは1回までなど回数に制限がある
・担当の先生に空きがないので個人はつけられない
・個人レッスンは違う先生が担当になる
などです。

お子さんが通っている楽器店やセンターによって大きく異なる場合がありますので、
スタッフや担当の先生に早めに確認しておきましょう。

併用個人のおすすめ回数

個人レッスンの回数を自由に選べるようであれば、「月2回以上」をおすすめします。

小学生になると、少しずつ自分自身で譜読みをする力をつけていかなければなりません。
それはただ楽譜が読めれば良いということではなく、
①楽譜から読みとる力
②耳で聴いて捉える力
③細かい指の動きに対応できる指の力
など、さまざまな要素が関係しています。

グループレッスンの中でソルフェージュ力(上の①や②)を高めつつ、
それぞれのお子さんに合わせた技術指導(③につながる練習方法など)を受けることで力が伸びていきます。

個人レッスンが月1回だとやれることに限りがありますが、月2回・3回併用していくことで、上達がかなり実感できると思います。

アンサンブルについて

「アンサンブル」はグループならではの要素です。

幼児科でも、右手の人と左手の人に分かれて弾く分担奏を経験していると思います。
(それも立派なアンサンブルです)

アンサンブルは、
・他の人と速さを合わせる
・他の人と弾き方を合わせる
・自分の役割を感じながら弾く
などのポイントがあるため、とても「耳の力」を使う項目です。

1人で演奏するときにも、自分の音をよく聴ける「耳の力」はとても大切です。
自分の音をよく聴くというのは、なかなか難しいことなのですが、必然的に音を聴いて合わせなければいけないアンサンブルを経験することで、指の動きではなく自分が出している音に意識を向けた演奏ができるようになっていきます。

「ジュニア」「ジュニアパーソナル」同じところ

続いて、2つのコースで共通していることについて解説していきます。
「ジュニア」と「ジュニアパーソナル」は、

①ソルフェージュ・アレンジのカリキュラム
②レパートリーのテキスト

が同じです。

ソルフェージュ・アレンジのカリキュラムについて

以前のコース「ジュニア総合コース」や「ジュニアアンサンブルコース」と個人レッスンの「ジュニアピアノ」「エレクトーンコース」では、コースそれぞれのテキストがあり、少しずつ内容が違いました。

例えば、グループのコースで学ぶ「キーボードソルフェージュ」という項目が個人レッスンのコースにはなかったり、書く宿題である「ミュージックドリル」の内容が違ったり…というようなことです。

今回改定された「ジュニア」と「ジュニアパーソナル」では、「ソルフェージュ&アレンジ」という共通のテキストで学んでいきます。
低学年の頃は、ソルフェージュ力をつける・高めることをメインに、少しずつ自由に音楽を楽しめるアレンジ力、思った通りに表現できる演奏力を高めていきます。

レパートリーのテキストについて

レパートリーのテキストも同じものを使用します。
専攻楽器をピアノかエレクトーンか選び、楽器に合わせた専用テキストを使用します。

グループレッスンでも、1人ずつ演奏する個別指導の時間があることがヤマハの特徴です。
幼児科までは全ての曲を全員同じペースで進めてきましたが、それぞれのペースで進めていく項目が増えます。

グループの他のお友だちが演奏しているときは近くで聴いているという「公開レッスン形式」でのレパートリー学習です。

【結論】「ジュニア」「ジュニアパーソナル」どっちがおすすめ?

ここまで2つのコースの同じところ、違うところをまとめてみました。

違うところから見たおすすめコース

2つのコースの違うところを比べて考えると、圧倒的に「ジュニア」がおすすめです。

小学校低学年の時に学んで欲しい要素は本当にたくさんあります。
そのたくさんのことを学び、音楽表現していくために、個人コースの1回30分では、全く時間が足りません…
(丁寧に取り組もうとすると進度が遅くなってしまうし、進度を気にすると伝えきれないことが出てきてしまいます)

グループレッスン(1対1ではなく複数でレッスンを受ける)だとしても、
1回のレッスンが60分あることはとても大きいです。
加えて個人レッスンを併用すれば、グループ内で理解しきれなかったところをお子さんに合わせてフォローすることもできますし、余裕があればさらに深めていくこともできます。

同じところから見たおすすめコース

2つのコースに共通する部分を見てのおすすめですが、現時点での幼児科での様子を踏まえて、

・練習量が多く、器用ですぐに弾けるようになるタイプなら「ジュニアパーソナル」

・練習にムラがあったり、なかなか練習しないタイプ、不器用でできるようになるまでに時間がかかるタイプなら「ジュニア」

がおすすめです。

根幹となるカリキュラムの内容がほとんど同じになった2つのコースですが、
「ジュニアパーソナル」では、自分のペースでテキストが進められることがメリットにもデメリットにもなります。

練習をたくさんし、どんどん曲が仕上がるタイプなら、自分に合ったハイペースでテキストを進めることができます。
一方、通常のペース、ゆっくりのペースで学習していきたい場合、月3回30分のレッスンでは「ジュニア」より遅いペースになってしまうことが多いです。

小学校低学年では、学習のペース作りが大切になってきます。
ゆっくり進めすぎると「ピアノ・エレクトーンが上手に弾ける」というレベルに到達するのが難しくなるため、初期の段階では進度がわかりやすく、ある程度決まったペースで進む「ジュニア」の方がおすすめになります。

総合的に見たおすすめコース

ではここまでのところをまとめた結論です。

私のおすすめは、「ジュニア」です。
可能であれば、個人レッスンを併用することを強くおすすめします。

グループレッスンで他のクラスメイトから刺激を受けられることは、小学校低学年の子どもたちにとってとても大きなメリットです。

レッスン時間の長い「ジュニア」グループレッスンでソルフェージュの基礎を学びながら、
併用の個人レッスンで専攻楽器の技術を学ぶことをおすすめします。

「ジュニア」では進度がゆっくりなのでは…と心配な方は、個人レッスンを月3回併用することをおすすめします。レパートリーの学習をどんどん進めたり、余裕があれば市販のテキストでテクニックや表現の学習を並行したりできます。

また、コース改定により、テキストが統一になったことで「ジュニア」→「ジュニアパーソナル」の移行もよりスムーズになりました。

小学校中学年~高学年になった時点で、個人レッスンで学習する方が良いと感じれば、コースの移行をしていくと良いと思います。

実際には、現在の幼児科を担当している先生がお子さんの様子はよくわかっていると思いますので、相談しながら決めていってくださいね。

コースについて詳しく知りたい方の参考に少しでもなれば幸いです。

この記事を書いた人
さくら

ヤマハ音楽教室(YAMAHA MUSIC SCHOOL)のシステム講師。幼児から小学生のグループレッスンと、小・中学生のピアノ、エレクトーン個人レッスンを担当。「楽しみながら力をつけてもらいたい」という思いで日々レッスンしています。

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