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もうすぐ幼児科修了、進級先の選び方は?ヤマハで続ける?個人教室に変える?

現在幼児科2年目のお子さんは、4月末で幼児科を卒業することになります。
先生から次のコースの説明をされたり、そろそろ来年のことを考えないととコースについて気になっている方もいらっしゃると思います。

今回は、進級先を決めるにあたって、ヤマハのまま継続するか、個人教室に変えるか迷っている方に向け、それぞれについて解説していきます。

ヤマハの幼児科で学んできたこと

まずは、今どんな力がついているか考えてみましょう。

幼児科では、「音感」=耳の力をつけることを目標に、さまざまな曲を歌ったり弾いたりしてきました。
現在のお子さんの様子はどのような感じでしょうか?

きく力はどのくらいついている?

まずは「きく」力についてです。
幼児期の子どもたちが一番伸びる力で、ヤマハでも大切にしています。
お子さんの様子で当てはまるものはありますか?

①音楽を聴いたときに、身体を動かしながら聴いている
②音楽を聴いて、「この曲好き!」「きれいだね」「かっこいいね」など曲の雰囲気を感じ取っている
③繰り返し聴いている曲のメロディー以外の部分に反応したり、口ずさんだりしている
④レッスンで、先生のまねして歌うことが上手にできている(言葉をまねするだけでなく、どんな風に歌っているか、歌い方をよく聴けている)
⑤レッスンで、先生がピアノで弾いた音が(先生が歌わなくても)何の音か聞こえている

全てに当てはまらなくても、複数当てはまっているようであれば、耳の力はかなり刺激され、成長してきていると言えます。
このような場合は、これまでにつけた耳の力を活かしながらレッスンを続けていくのがおすすめです。

うたう力はどのくらいついている?

続いて、うたうことについてです。
お子さんの様子はどうでしょうか?

①ご家庭でよく歌っている
②レッスンの時に楽しそうに歌っている
③音程を上手に取れている
④音の大きさや歌い方を上手に表現できている

このような場合は、引き続き歌うことが内容に含まれるレッスンがおすすめです。

⑤音程が上手にとれない
⑥高い声が出ない

このケースは、耳の力、声帯の発達に関係があります。
引き続きレッスンで耳の力を育てていき、声帯の発達が追いついてくると、上手に歌えるようになる可能性が高いです。

⑦歌うことが嫌い

歌に拒否感がある場合は、歌わないレッスンにする方が良いでしょう。

ひく力はどのくらいついている?

次に「ひく」力についてです。
ヤマハの幼児科のカリキュラムは、ハーモニーが軸になっています。

これまでに、ハ長調、ト長調、ヘ長調、ニ短調と取り組んできて、修了までにイ短調を含めた5つの調を経験します。

①これまでのレパートリーで大きくつまづくことなく、しっかりと弾けてきた
②CDから聞こえる他の調のメロディーも探して弾いている(移調奏)
③弾くことが好きで、ご家庭で長時間集中して練習している

このような姿が見られるお子さんは、後述する専門コースも視野に入れながら、さらに弾く力を伸ばすレッスンを受けていくのがおすすめです。

④右手の速い動きは苦手だけど和音は得意
⑤難しいこともたくさん練習してできるようになる喜びを感じられるようになってきた

このタイプのお子さんは、今後もハーモニー感を大切にレッスンしていくヤマハのコースがおすすめです。

⑥テキストの曲が難しすぎてついていけていない

お子さんのペースでレッスンしてくれる個人レッスンがおすすめです。

読む力はどのくらいついている?

最後に「よむ」力についてです。
幼児期の子どもたちでは、一番個人差が大きい力です。

幼児科の間につけておきたい力としては、

・テキストの曲の指追い(指で指しながら歌うこと)ができる
・1つの音を読むための読み方がわかる(「ド」から数えれば読めるなど)

です。
ここをクリアしていれば幼児科としてはOKです。
小学校でたくさん文章を読んでいる内に、少しずつ読んで理解する力がつき、読みながら弾けるようになっていきます。

楽譜のルールを全く理解していない
(時間をかけても)「ド」から近い音でも読めない

など読むことがとても苦手な場合、

ヤマハのコースで耳の力を頼りに少しずつ覚えていく
個人レッスンで本人が読み方を理解できるように進めてもらう

のどちらが良いか検討していく必要があります。

ヤマハと個人教室の違い

ヤマハと個人教室では、レッスンの進め方が大きく異なります。
それぞれの違いについて、説明します。

カリキュラムが違う

ヤマハの児童期向けコース「ジュニア」「ジュニアパーソナル」「ジュニア専門コース」は、幼児科で耳の力と音楽の基礎力を伸ばしてきたというのを前提に、さらに耳の力を伸ばしながらソルフェージュ力を育てていくカリキュラムになっています。
演奏に関しては、手指が器用に動くようになってくるのに合わせて、技術・表現を伸ばすレパートリー学習をしていきます。

個人教室など、ヤマハ以外のレッスンでは、幼児科で育てた力との連動性がありません。
それぞれの先生の独自のカリキュラムで学んでいくことになります。

レッスン内容が違う

ヤマハのレッスンの特徴の1つに、「総合音楽教育」というものがあります。
弾くことだけでなく、「聴く」「歌う」「読む」「作る」など、さまざまな角度からの学習をします。

レッスンの細かい内容はコースによって違いますが、演奏技術・表現力だけでなく、ソルフェージュ力も大切に育成していくのが特徴です。

多くの個人教室では、演奏のみのレッスンだったり、ソルフェージュが別のレッスンになっていたりします。
幅広くソルフェージュ力をつけていくためには、市販の教材だとたくさんの冊数が必要ですが、ヤマハのテキストは時期に合わせて学んで欲しい内容がわかりやすくまとめられています。

自由度が違う

ヤマハでは、グループに通いたくても都合の良い曜日や時間にクラスがなかったり、通える時間に先生の空きがなく希望の形態でのレッスンを受けられなかったりすることもあります。
また、ヤマハのレッスンには振り替えがありません。

個人教室では、それぞれの教室・先生の判断にはなりますが、多少時間の融通がきいたり、振替があったりする場合があります。
風邪などでレッスンをよく休んでしまうお子さんは、振替のありなしについても事前の確認が必要になるでしょう。

新しいヤマハの児童期コース

ヤマハでは、2025年度から児童期のコース改定が始まり、幼児科から進級するお子さんは新しいコースになります。
「ジュニア」「ジュニアパーソナル」「ジュニア専門コース」3つのコースをそれぞれ解説していきます。

標準のコースは「ジュニア」

まず、メインとなるコースは「ジュニア」です。
月3回のグループレッスンに、各ご家庭で選択した回数(月0~3回)の個人レッスンを併用します。
(個人レッスンは月1回以上が推奨です)

レッスンの内容は、グループレッスンならではの「アンサンブル」、幼児科でつけてきた音楽の基礎をさらに伸ばす「ソルフェージュ」、「アレンジ」、楽曲の演奏の「レパートリー」です。

幼児科では、全ての項目を全員同じペースで進めてきましたが、児童期では「レパートリー」がそれぞれのペースで進めていく項目に変わります。
グループレッスンで皆が見ている前で個別指導を受ける他、個人レッスンで細かく弾き込みをし、技術・表現を高めます。

個人レッスンの「ジュニアパーソナル」

専攻楽器をピアノかエレクトーンか選択し、月3回の個人レッスンを受けるコースが「ジュニアパーソナル」です。

グループでしかできない「アンサンブル」は学びませんが、
それ以外の「ソルフェージュ」「アレンジ」「レパートリー」は、「ジュニア」と同じテキストで学びます。

ハイレベルな「ジュニア専門コース」

進級オーディションがある特別なコース「ジュニア専門コース」では、他のコースよりも早いペースで学習し、より専門的な力をつけることを目指していきます。

カリキュラムに「創作」があるのも特長です。
即興演奏や作曲を通して、より深く音楽を学ぶコースです。

【まとめ】ヤマハで進級するか個人教室に変えるか

幼児科で耳の力を中心に音楽の基礎を学んできたお子さんには、ヤマハのコースでの進級がおすすめです。
いきなり違う角度からの学びになってしまうより、これまでにつけてきた力を活かしながら学ぶカリキュラムの方が、効率よく力をつけていくことができます。

一方、今幼児科に通っていてついていけていないと感じるお子さんには、個人教室への変更も検討すべきでしょう。
モチベーション高く学んでいくためには、先生との相性も大切です。
お子さんのことをよく見て、お子さんのペースでレッスンしてくれる先生を探してみるのも良いと思います。

担当の先生の説明や、希望する曜日や時間でレッスンが受けられるのか等を聞いていき、お子さんにとって楽しく学び続けられる形で進まれることを願っています。

この記事を書いた人
さくら

ヤマハ音楽教室(YAMAHA MUSIC SCHOOL)のシステム講師。幼児から小学生のグループレッスンと、小・中学生のピアノ、エレクトーン個人レッスンを担当。「楽しみながら力をつけてもらいたい」という思いで日々レッスンしています。

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