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「基礎グレード」ってどんな試験?何をするの?どんな準備が必要?

ヤマハ音楽教室の幼児科、ぷらいまりーでは、コースの修了までに「音楽基礎グレード」というものを受験する機会があります。

幼児科2年目の場合は、2~4月に実施されることが多いです。

今回は、「基礎グレード」について、概要と受験に向けての準備についてお話していきます。

「基礎グレード」は幼児科のまとめをする場

基礎グレードは、幼児科でどのくらいの力がついたか確認し、幼児科のまとめをしたり、今後に向けての取り組みの参考にしたりすることができます。

通常のグレード(10級以上)とは異なり、

  • 保護者同伴で実施
  • 担当講師が試験官の一人として出題を担当

という特徴があり、安心して受験できる形になっています。

幼児科はグループレッスンのため、一人一人がどのくらい歌える、弾けるなど確認する機会は少ないです。「基礎グレード」では、幼児科で取り組んできた「きく」「うたう」「ひく」「よむ」「つくる」について、どのくらいの力がついているか、保護者の方、講師、そしてお子さん自身が共有できるタイミングとして重要な意味があります。

「基礎グレード」の内容

幼児科でやってきた「きく」「うたう」「ひく」「よむ」「つくる」力を、以下の形で確認していきます。
ご家庭での準備のポイントも記載しますので参考にしてください。

きくこと

聴く力の確認は、「メロディー聴唱」「ハーモニー聴唱または聴奏」の2つで確認します。

メロディー聴唱は、レッスンの中で歌ったメロディー暗唱曲の中から1曲を聞き取って歌います。(出題は担当講師が行います)

普段のレッスンでは、先生の歌う声を聴いて「はい」と言われたら真似して歌うことが多いと思いますが、
基礎グレードでは、先生がピアノで弾く音を聴いて「はい」と言われたら、ドレミで歌います。

ハーモニー聴唱は、和音3つ(ドミソ シファソ ドミソなど)を聞き取って歌います。
一部で、聞き取って弾く形で実施されることもあります。

「きくこと」については、ご家庭での練習は必要ありません。
レッスンでも基礎グレードに向けて、同じ形での練習が行われると思いますので、やり方をよく聞いておきましょう。

うたうこと

ぷらいまりー1~4の歌詞唱またはレパートリーを歌います。

先生が伴奏を弾き、お子さんが一人で歌う形です。

レッスンでは「一人で歌う」経験はほとんどしていませんので、ご家庭でたくさん歌う練習をしておくと良いです。

歌詞を覚えて、自信を持って歌えると良いですね。

ひくこと

ぷらいまりー3、4のレパートリーから2曲選び、演奏します。
演奏する楽器はエレクトーンかピアノを選ぶことができます。

以前に仕上がった曲を演奏する場合は、ご家庭でよく思い出して練習しておきましょう。

よむこと

「ひくこと」の項目で選んだレパートリー曲の音読みをします。

ト音記号、ヘ音記号それぞれ「ここからここまで読んでね」と指定された範囲を読みます。

基本的には、曲の途中から読むことになりますので、自分が弾いた曲が楽譜だとどのように書かれているか理解していることが大切です。

ご家庭での練習として、まずは最初から最後まで指追い(指でさしながら歌う)をしましょう。
1つ1つの音が何か読めるようにというよりは、フレーズのまとまりで「この部分はここだ」と分かるようにしていくと良いです。

レッスンで歌ったり弾いたりしたときに少しずつ区切ってまねした経験があると思います。
基本的にその区切りで、2小節程度を出題されるので、区切りごとで読めるようにしておくとスムーズにできると思います。

つくること

知っているメロディーに伴奏づけをします。

やり方としては、
①先生がメロディーを弾くのを聴く(何の曲か確認する)
②そのメロディーに伴奏をつけて弾く
という流れです。

メロディーに何の和音が似合うか考えたり、伴奏の形を変えたりしている曲があると思います。
その曲をよく練習しておきましょう。

(要項に曲名の記載がないため、曲名を挙げるのは控えさせていただきます)

実際の試験の進行について

ここからは、試験当日の流れについて解説していきます。

実際の試験のシミュレーションをしておくと安心して臨めると思いますので、参考にしてください。

入室~試験開始まで

余裕を持って試験会場まで行くようにしましょう。
試験開始時間の10~15分前までに受付するように案内されることが多いです。
(そのような案内がなくても遅刻は厳禁です)

待ち時間には、歌う曲の歌詞を確認したり、レパートリー曲の指追いなどをしていると良いでしょう。
(大きい声を出さないよう気をつけましょう。)
上着は脱いでおくなど、入室したらすぐに試験に入れるように準備しておきましょう。

お部屋に入室する時は、担当講師から声がかかります。
通常、前のお子さんと入れ替わりで入室するのではなく、1分程間が空きますので、落ち着いて入室するようにしてください。

保護者の方と一緒に入室します。担当の先生の他に試験官の先生がいますので、「こんにちは」「よろしくお願いします」と挨拶しましょう。

担当講師の指示に従って、試験開始です。

試験の進行

保護者の方は少し離れた位置から見守る形で試験が進行します。

まずは、選んできた歌を歌います。
「ここに立ってね」「こっちを向いてね」などと言われるので、指示に従って立ち、先生の伴奏に合わせて歌います。

続いて、聞き取りをします。
ピアノの鍵盤が見えない向きに立ち、メロディー、ハーモニーの順で聞こえた通りに歌います。

次は自由曲の演奏です。
ピアノまたはエレクトーンに座り、選んできた曲を演奏します。
通常、楽譜は担当の先生が用意します。

そのままの流れで、楽譜を読みます。
「ここからここまで読んでね」をト音記号、ヘ音記号の順で行います。

最後に「つくること」の確認です。
先生のメロディーを聞き、その曲を伴奏をつけて演奏します。

以上が一般的な試験の流れです。
一部実施する順番が違う可能性もありますので、ご了承ください。

講評

試験の内容が全て終わると、試験官の先生からの講評があります。

「ここがよかったよ」「これからこんな風に頑張るといいよ」というお話をしてもらえます。
しっかりと先生の方を向き、きちんとお話が聞けると良いですね。
保護者の方も、相づちを打ちながら聞いていただくと良いと思います。

最後に担当講師からお話があり、試験終了です。
「ありがとうございました」「さようなら」と挨拶して退室しましょう。

入室から退室まで、約10分の試験になります。

まとめ

ここまでヤマハの基礎グレードについて解説しましたがいかがでしたか?

内容は普段のレッスンの延長線上になりますが、歌や演奏など自信を持って取り組めるように練習が必要です。

有意義な時間になるように、しっかりと準備していきましょう。

この記事を書いた人
さくら

ヤマハ音楽教室(YAMAHA MUSIC SCHOOL)のシステム講師。幼児から小学生のグループレッスンと、小・中学生のピアノ、エレクトーン個人レッスンを担当。「楽しみながら力をつけてもらいたい」という思いで日々レッスンしています。

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