ヤマハの「ジュニア」コース徹底解説【2025年度】

幼児科

ヤマハ音楽教室(YAMAHA MUSIC SCHOOL)では、4月が年度末になります。来年度のコースはどうなるの?と気になっている方、先生からコースの紹介をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、ヤマハの小学生向けコース「ジュニア」について解説していきます。

2025年度の注意点

コース改定中につき、旧コースと新コースが混ざっています。これから進級する現在幼児科2年目の皆さんは、新コースに進級することになりますので、調べる際にはコース名など間違えないように気をつけましょう。

新しいコース

  • ジュニア
  • ジュニアパーソナル
  • ジュニア専門コース(コースの名前の変更なし)

旧コース

  • ジュニア総合コース
  • ジュニアアンサンブルコース
  • ジュニアピアノコース
  • ジュニアエレクトーンコース

「ジュニア」の概要

幼児科からの進級先としては、「ジュニア」というコースが標準のコースとなります。

旧コースのジュニア総合コース、ジュニアアンサンブルコースが統合されたイメージです。

「ジュニア」のコース概要を紹介します。

レッスン形態とレッスン回数・時間

ジュニアはグループレッスンに任意の回数の個人レッスンを併用するコースです。

グループレッスン

1回60分、月3回のレッスン回数です。

公式のコース紹介では3名から6名程度の人数でのグループレッスンとなっています。(楽器店やセンターによっては2名や7名以上のクラスもあるかもしれません)

主にソルフェージュとアレンジ、アンサンブルをおともだちと一緒に学習します。

併用個人レッスン

各ご家庭で月0回(個人なし)〜月3回の範囲で選択します。

レッスン枠は、グループレッスンの前後に設定される場合と別の曜日に設定される場合があります。

1回のレッスンは30分で、主にレパートリーを学習します。

レパートリーという項目は、幼児科ではみんなで同じペースで学ぶ曲でしたが、児童期からはそれぞれのお子さんのペースで取り組む曲に扱いが変わります。

グループレッスンでも取り組みますが、曲が早く仕上がる、たくさんの曲を経験するためには、個人レッスンの回数を多めにすることが必要です。

「ジュニア」のレッスンのメリット

幼児科からの進級先として「ジュニア」を選ぶメリットとして

①幼児科から継続したカリキュラムでレッスンが受けられる

②どんな音楽をするのにも必要なソルフェージュ力を効率良く学ぶことができる

③クラスメイトと刺激を受け合いながら学ぶことができる

という3点があると思っています。

それぞれ解説していきます。

メリット①幼児科から継続したカリキュラムでレッスンが受けられる

幼児科では、ハーモニーを軸としてレパートリーの学習をしてきました。

これまでにハ長調、ト長調、ヘ長調、イ短調、ニ短調の和音を経験しています。

ジュニアのレッスンでは、経験している和音、初めての和音というのを分けてレッスンが進みます。

無理のないペースで新しい和音、新しい調と定着範囲を広げていくことができ、また不必要に慣れている和音をゆっくり扱うこともないので効率の良い学習ができます。

調や和音の理解をグレード試験という目に見える形で確認していく際にも、試験に対応できるテキストで学習しているため無理がありません。

カリキュラムが幼児科から継続して作られていることのメリットはかなり大きいと思います。

メリット②どんな音楽をするのにも必要なソルフェージュ力を効率良く学ぶことができる

ソルフェージュは、音楽の基礎となる力です。

一般的には、初見視唱・視奏と聴音を通して学ばれることが多いと思います。

楽譜を読む力と耳から音楽を捉える力ですね。

「ジュニア」のレッスンでは、・歌詞やドレミで歌う・耳で聴いたり、楽譜を読んだりしながら曲を弾くというソルフェージュ学習に加えて、いくつかのパートに分かれた「アンサンブル」、元の音楽を変化させる「アレンジ」の2項目を通して、さらに広い視野での音楽の体験、学習をします。

グループレッスンは1時間のレッスン時間があることもポイントです。

短時間でさまざまな要素を学習するのは難しいのですが、レッスン時間が長いことで1回のレッスンの中でさまざまなことを学ぶことができます。

メリット③クラスメイトと刺激を受け合いながら学ぶことができる

最後はグループレッスンのメリットでもあるクラスメイトの存在についてです。

まだ視野の狭い子どもたちは、個人レッスンで先生と1対1のレッスンのみだと、自分がどのくらい頑張っているのか把握できません。

練習量が少なかったりして進みが遅くても、「自分は頑張っている・上手だ」と思いこんでそのまま大きくなってしまうことがあります。

高学年になったときに合唱の伴奏をしたい!と思ったり、この曲が弾きたい!と思ってもレベルが足りずにチャレンジできないことがあるともったいないです。

大きくなったときにやりたいことにチャレンジする力をつけていくためにも、他のおともだちはどのくらい頑張っているかを常に目にしておく、責任感を伴うアンサンブルなどの経験をしておくことは大切だと思います。

「ジュニア」に進級する際のデメリット

たくさんのメリットがある「ジュニア」ですが、

①希望の回数、時間で個人レッスンが併用できない場合がある

②個人差が大きいクラスの場合、自分の立ち位置を正確に把握できない

というデメリットもあります。

デメリット①希望の回数、時間で個人レッスンが併用できない場合がある

「ジュニア」では、月3回のグループレッスンに加えて、各ご家庭で月0回(個人なし)〜月3回の範囲で個人レッスンの回数を選択します。

個人レッスン枠の取り方や考え方は、各楽器店、各センター、各講師によって異なりますが、センターや講師が用意できる個人レッスン枠に限りがあるので、希望の時間や回数の個人レッスンを併用できない場合があります。

例えば、グループレッスンと同じ講師が個人レッスンを担当する場合、グループレッスンの直後に月3回個人レッスンをしたい方が2名いたら、2名ともの希望を叶えるのは不可能だとお分かりいただけるでしょうか。

そういった場合は、別の時間でできないかの相談や回数を減らす相談をされると思われます。

なるべく希望を叶えるために、

  • 希望は早めに考えて早めに伝える
  • どこまで妥協できるか(グループと離れた時間でも良い、別の曜日でも良い、別の先生でも良いなど)を考えておく

のがポイントです。

デメリット②個人差が大きいクラスの場合、自分の立ち位置を正確に把握できない

もう1つのデメリットとして、クラスによっては個人差がとても大きくなってしまうこともあります。

周りがみんなたくさん練習するクラスだと、できないことが多くてネガティブになってしまったり、あまり練習しないクラスだと、自分も練習しなくていいんだと悪い意味でつられてしまったり…クラスのメンバーの個人差が大きい可能性があることは意識しておくと良いでしょう。

他のクラスメイトと比べすぎず、お子さん自身のペースづくりをすることも大切です。練習量が足りないかな?とか無理に頑張らせすぎているかな?など疑問があれば、担当の先生と相談するのも選択の1つです。

また、さまざまなイベントに参加することで、他のクラスの子はどんな感じかな、と様子を見ることもできるので、勧められた発表会などのイベントには積極的に参加するようにしましょう。

【まとめ】コースを正しく理解して後悔のない選択を

ここまで、幼児科・ぷらいまりーからの進級コースである「ジュニア」について解説をしてきましたがいかがでしたでしょうか?メリット、デメリットを理解して、お子さんの性格や練習量に合わせてコースを選択していくことが大切です。コース選択の参考になれば幸いです。

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