ヤマハ音楽教室のレッスン、今は楽しく通っているけれど小学生になったらどんな感じ?と気になる方もいらっしゃると思います。
今回は、幼児科2年目、ぷらいまりー3からの進級先になる「ジュニア」コースについて紹介していきます。
「ジュニア」になるとここが変わる!小学生ならではのレッスンへ
まずは、ぷらいまりー、幼児科などの幼児向けコースから進級して変わることをお話します。
大きな変化は、
・レパートリー中心のレッスンから項目別学習へ
・保護者の方との距離感
です。
項目別学習とは
ヤマハ音楽教室の児童期レッスン「ジュニア」では、項目別学習という形でレッスンをします。
項目別学習とは、各項目ごとに異なる目的や目標があり、それに合わせたレッスン展開、指導をしていくということです。
詳細のレッスン項目については《こちら》へ
一方、幼児科やぷらいまりーでは、統合学習と言って、レパートリーを中心としたカリキュラムになっていて、レパートリーの中で「きく」「うたう」「ひく」「よむ」の全てに取り組んでいく形でした。
「ジュニア」では、『この曲はこういう目的があって取り組んでいるんだ』『この曲でこういうことをできるようにするんだ』といった各曲の意味を理解していくことが必要になってきます。
保護者との距離感
「ジュニア」のレッスンでは、最初の数回や月に1回程度は、見学をお願いされるかもしれませんが、基本的にはお子さんだけでレッスンを受けていく形になります。
保護者の方がお子さんの横で細かくメモをとって…などはなくなりますが、小学生になったからと言って急に全てを自分でできるようになるわけではありません。
お子さんの成長を見守りつつ、適切な距離感でサポートいただくと良いと思います。
具体的には、
・練習の習慣づくり(何曜日に、どの時間帯に、何分くらい練習に取り組むかなどのルール作り)
・レッスンの内容に興味を持っていただくこと(レッスンから帰ってきたら『今日は何をやったの?』『この曲はレッスンでどんな風に取り組んだの?』などの質問をしてレッスン内容を把握していただく)
は必要だと思います。
低学年の間に練習の仕方を身につけられれば、徐々に一人で何でもできるようになります。
「ジュニア」になってもここは変わらない!ヤマハが大切にしていること
「ジュニア」になり、変わることがある一方で、
ヤマハ音楽教室が大切にしていることは変わりません。
具体的には、
・「弾く」ことだけにこだわらない総合的な音楽学習
・「耳の力」を大切にしたソルフェージュ学習
は引き続き力を入れて行われます。
総合的な音楽学習とは?
一般のピアノ教室では、
楽譜を「読む」→「弾く」というレッスンが多いと思います。
これは、『ピアノが上手に弾けるようになるため』のレッスン方法です。
ヤマハ音楽教室では、
『大人になってもさまざまな音楽を楽しめる』ことを大きな目標にしています。
将来的には、鍵盤の演奏ではなく吹奏楽やオーケストラをやるかもしれません。バンド活動や歌うことを趣味にするかもしれません。
その時には、鍵盤が演奏ができるだけではダメで、『音楽的に聴けること』『音楽の楽しみ方を知っていること』も大切です。
「ジュニア」のレッスンでは、ぷらいまりー・幼児科から引き続き、「きく」「うたう」「ひく」ことで音楽の基礎を身につけることに加え、
成長に合わせて「読む」ことが増えたり、アレンジや作曲につながるような「つくる」体験をしたりします。
このように、音楽をさまざまな角度から経験、学習していくことが「総合的な音楽学習」です。
ヤマハのソルフェージュ学習
ヤマハ音楽教室では『鍵盤ソルフェージュ』という形でソルフェージュ教育を行っています。
特に、幼児科・ぷらいまりーでは、『聴いたものを歌い、歌ったものを弾く』ということを繰り返すことで、音感(=音楽的に聴くことができる耳の力)を育ててきました。
聴くことや歌うことと弾くことを分離させず、同じ曲で取り組むことで、ソルフェージュの学習と同時に鍵盤把握や演奏の基礎も身につけてきたということです。
児童期になっても、この『鍵盤ソルフェージュ』の考え方は継続されている部分があり、どんな曲に取り組むときも、耳の力を使うことを大切にしています。
・自分の弾いている音がどんな風に聴こえるかよく聴く
・他の人がどんな速さで、どんな弾き方で弾いているか聴く
・先生が弾く音が自分が弾いたものとどう違うか聴く
などなど、耳を使う経験を重ねることで、音楽的な感性を高めていきます。
それと並行して「ジュニア」になると知的理解力も上がってくるので、
・楽譜から楽曲の分析
・音楽用語の学習
・読んで弾けるようになるためのトレーニング
なども行っていきます。
「ジュニア」レッスンの内容
ここからは、具体的な「ジュニア」のレッスン項目について紹介していきます。
大きく分けると、
・ソルフェージュ
・アレンジ
・アンサンブル
・レパートリー
です。
レッスン項目①ソルフェージュ
ソルフェージュには、さまざまな要素が含まれますので、さらに細かく項目が分かれます。
歌詞唱・ドレミ唱
幼児科、ぷらいまりーと比べると曲数は減りますが、「ジュニア」でも歌詞唱・ドレミ唱を通して、「うたうこと」をしていきます。
グループレッスンでみんなと一緒に歌うことで、『レッスンが楽しい!だから頑張る!』というモチベーションアップにもつながります。
キーボードソルフェージュ
キーボードソルフェージュは、ぷらいまりー・幼児科での「レパートリー」と似た項目です。
クラス全員で一緒に弾いたり、分担奏をしたりします。
音源や先生の演奏をよく聴いてイメージを広げる、アーティキュレーションや強弱を意識して歌う、歌った通りに弾く、新しい和音を覚える、音楽用語の意味を確認するなど、1曲で多くのことを学びながら弾いていきます。
ひきうたい
ヤマハ音楽教室では、ハーモニー感の育成にも力を入れています。
ひきうたいの項目では、メロディーを歌いながらハーモニーを両手カデンツの形で弾くことで、ハーモニー感を身に着けていきます。
両手カデンツについてはヤマハ音楽教室で習う「両手カデンツ」って何?ハーモニーの学習についてで詳しく紹介しています。
ハーモニー感があることで、表情豊かな演奏ができるようになっていきます。
読譜
曲とは別に、短い小節数でリズム打ちをしたり、楽譜を読んで歌う・弾く経験もしていきます。
レッスン項目②アレンジ
アレンジは、元の曲からメロディーを変奏したり、伴奏の形を変えたりする創造的な音楽表現につながる項目です。
調や曲の構成を把握しながらアレンジすること、メロディーに合う和音を考えること、ハーモニーに合う音でメロディー変奏を考えることなどは、これまでのソルフェージュ学習を活かしてアウトプットすることでもあります。
ソルフェージュのカリキュラムと連動するアレンジ学習は、ヤマハならではのものだと思います。
レッスン項目③アンサンブル
アンサンブルはグループレッスンの特長ともいえる項目です。
等速で止まらずに弾く『テンポ感』、各パートの役割を感じながら弾く『バランス感』、さまざまな楽器の音色や吹き方弾き方を理解しそのニュアンスを表現する『音色感』などを身につけていきます。
アンサンブルを通して身につけた力はソロ演奏にも役立ちますが、吹奏楽やオーケストラ、合唱やバンドなどほかの人と一緒に取り組む音楽活動に大いに活かされる力となります。
レッスン項目④レパートリー
最後にご紹介するのがレパートリーです。
レパートリーは他の項目とは違い、それぞれのペースで進む項目です。
ぷらいまりー・幼児科のレパートリーとは大きく異なりますので気を付けましょう。
ピアノ・エレクトーンのどちらかを専攻楽器として選択し、専用教材を使用してレッスンしていきます。
グループレッスンでは、『公開レッスン形式』という、一人が演奏し指導を受ける・ほかの人はそれを近くで見て自分の演奏にも活かす形で進めます。
併用の個人レッスンでは、じっくりと時間をかけて細かい部分の弾きこみや、より音楽的な表現、難しい部分をできるようにするための練習方法などを学びます。
【まとめ】今のレッスンを大切に、児童期に向けて力をつけていきましょう
ここまで、「ジュニア」のレッスンについてご紹介してきましたがいかがでしたか?
「ジュニア」のレッスンでさらに力をつけていくためには、ぷらいまりー・幼児科で基礎の力をしっかりとつけておくことが大切です。
今のレッスンを大切に、児童期に向けて力をつけていきましょう!