ピアノ・エレクトーンなど楽器の習い事は、家での練習が必要です。
特に幼児~小学校低学年までは、保護者の方が練習に関わる必要があります。
- どの程度手伝ったら良い?
- どんな声のかけ方が良い?
という疑問にお答えしていきます。
ヤマハ音楽教室のグループレッスンに通っている方は、こちらも合わせてご覧ください。
保護者の手伝いがどの程度必要か
お子さんの発達は個人差がとても大きいです。
それは、「聴ける」「弾ける」などの音楽の力だけでなく、
練習に関してのさまざまなことにも同じことが言えます。
年齢に応じた目安はありますが、年齢よりもお子さんの得意、不得意に合わせた関わり方をすることがオススメです。
【第一段階】ひらがな、カタカナがスラスラ読めない時期
文字がスラスラ読めない段階で、楽譜がスラスラ読めるお子さんはほとんどいないですし、一人で練習に取り組めるお子さんもほとんどいません。
可能であれば毎回のレッスンを保護者が見学し、宿題をメモしましょう。
どんな風に練習したら良いかなどのポイントも保護者がよく聞いて覚えておくと良いです。
練習の際には、レッスンでやったことを一緒に思い出すような感じで、付き合っていただけると良いと思います。
保護者が「教えてあげる」というよりは、「レッスンでここをやったね」「先生は○○って言ってたよ」など、先生の代弁の形で伝えてあげるのが良いです。
【第二段階】宿題に対しての練習の取り組み方がわからない時期
例えば「ここまで両手で弾いてきてね」という宿題に対して、どのように練習したら良いのかというのは、たくさんその経験を積み重ねないとわかるようになりません。
- まずは片手ずつ練習する
- わからない音は楽譜を読んで確かめる
- 両手で合わせるとき、少しずつ区切って取り組む
- 難しいところは部分練習する
など、弾けるようになるための一連の流れをたくさん経験することで、少しずつどのように練習すれば弾けるようになるのかわかってきます。
できないものをやろうとしないときや、効率の悪い練習をしているときに、怒るのは最適ではありません。
どうやって練習したら良いと思う?
こうやってやってみたら?
など、練習のやり方を覚えるためのアドバイスをするようにしましょう。
【第三段階】時間の配分が自分でできない時期
練習のやり方がわかってくれば、一人でできることも増えてきます。
しかし、放っておくと
- すぐに練習をやめてしまう
- 好きな曲しか練習しない
などの問題も起こりやすいです。
練習のルール作り、時間配分の考えた練習ができるようになどは、保護者のフォローが必要です。
- どの時間に練習する(おやつを食べたら練習など)
- 1日何分練習する(他の習い事がある日は○分、ない日は○分など)
というルール作りをお子さんと一緒にしてみましょう。
レッスンが終わった後には、宿題の確認を一緒にして、
- 毎日練習する曲
- 数日に1回で良い曲
の仕分けをしたり、
練習する曲の優先順位をつけたりすると良いです。
保護者が全て決めてしまうのではなく、できるだけお子さん自身が考えて決められるようにしていくことがポイントです。
【第四段階】ある程度計画性を持って練習できるようになったら
この段階までくれば、保護者は練習の声かけをするだけで大丈夫です。
練習の内容に口を出すと、自主的に取り組む習慣が身につきません。
レッスンでやっていることに興味を持って、応援する立場になりましょう。
練習の声かけや練習中の指摘で気をつけること
練習のことでお子さんとケンカにならないように気をつけるポイントがあります。
「練習しなさい!」と怒っても意味ない場合がある
「やりなさい!」と言われるとやりたくなってしまう経験は誰しもあると思います。
練習に関しても同じで、「練習しなさい!」と怒るのはできるだけ避けた方が良いです。
毎日の練習の時間が決まっていれば、
「練習の時間だよ」
練習せずに遊んでいるなと思ったら、
「何分後に練習始める?」
など、
お子さんが「そうだった!」「○分後に始める」「○○が終わったらやる」
など前向きな返答がしやすい声かけを心がけてみてください。
保護者が「先生」にならないようにする
練習に付き合う保護者の役割は、サポーター、応援者であってほしいと思います。
レッスンでやったことに関しては、
「こういう風に弾いてきてねって先生言ってたよね」とか「○○って楽譜に書いてあるけどレッスンでどんな風にやったの?」
などの指摘をして良いですが、
「こういう風に弾きなさい!」という指導は必要ないです。
保護者が教え込み過ぎてしまうと、大きくなってからも保護者に頼りすぎてしまう傾向があります。
よくあるお悩みについて
これまでに保護者から多くあった練習に関するお悩みについて、回答します。
同じようなお悩みがあれば参考にしてください。
できないとすぐに泣く、どうしたら良い?
打たれ弱く少し上手くいかないと泣く、プライドが高くて完璧じゃないと泣くなど、
練習中に泣いてしまうお子さんは多いです。
一番大切なことはお子さんの性格に合った接し方をすることです。
慰めるのが良いか、距離をとった方が良いかなど、いろいろと試してお子さんにとって良い方法を見つけていってください。
こちらで詳しく紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
練習に集中しない
ピアノの前に座ったものの、真面目に練習しない、というお子さんもいらっしゃいます。
集中していない理由を考えてみましょう。
練習時間を○分と決めてしまうとボーッとしていても練習時間が終わってしまうので、
そのような場合は○回弾くというルールにした方が良いかもしれません。
他のことへ気が逸れているなら、それを見えないようにすることや気になっていることを先に処理してしまうことも考えられます。
遊び弾き(自由に好きなように弾くこと)が好きな場合は、練習した後に自由に弾いて良いとルールを決めると良いと思います。
(遊び弾きは創造力を広げる良いものなので禁止しないようにしてください)
保護者が練習を見てあげる時間がとれない
ある程度の学年まで保護者の方のサポートが必要であることはここまでお伝えしてきましたが、なかなか練習に付き合える時間がとれないという方も多いと思います。
その場合は、
- 1日5分で良いので毎日同じタイミングで練習することを習慣にする
- 練習のやり方を覚えることを最優先に意識しサポートしていく
- お子さん1人で練習できる曲を作っていく
などのポイントがあります。
こちらで詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
【まとめ】保護者の適切なサポートが、レッスンの効果を何倍にも高めます
ここまで、保護者の方の練習のサポートについてお伝えしてきました。
家庭学習が充実することで、レッスンがより充実したものになり、たくさんのことを吸収できることでかなりの上達が期待できます。
ぜひこの記事を参考にして、お子さんの練習のサポートを充実させてみてください!